「30代になって資格を取りたいけど、どんな資格が役に立つ?」
「子持ち女性におすすめの資格はなんだろう?」
子育て中の30代女性のなかには、資格取得を検討する上でこのようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私も現在2人の子どもを育てながら働くママの1人ですが、過去に同じような悩みを抱えていました。
育児や家事、仕事で忙しい日々の中で資格取得を目指すのは、簡単なことではありませんよね。
また、資格を取ることが必ずしも収入アップに繋がるかというと、そうではないケースももちろんあります。
ですが、資格取得には以下のようなメリットもあります。
- 勤めている会社で「資格手当」が出る
- 資格を持っている人だけが応募できる求人にチャレンジできる
- 資格を活かしてキャリアチェンジできる
本記事では、30代の子持ち女性にこそおすすめしたい資格を5つピックアップして紹介します。また、同じ30代で子育てをしながら資格を取り、仕事の幅を広げて収入アップに繋がった私の経験談も書きました。
同じようにお悩みの方は、ぜひ読んでみてくださいね。
「資格で人生が変わった」30代ママの体験談
私が「人生をやり直したい!」と思い資格取得を目指したのは、30歳になる直前のことでした。
それまでは一般的な会社員で、1歳の子を育てながら往復2時間の通勤と6時間の時短勤務で働いていました。
育休が明けて時短勤務にしたため、当然のことながら収入は激減。
自分で選んだこととはいえ、通勤の大変さと収入が減ってしまったこともあり、このまま働き続けることに不安があったのも事実です。
「ママエステティシャンばっかりだよ!」友人の一言が転機に
悩みながら過ごしていたある日、久しぶりに会った友人とのランチでぼそっと言った「仕事、このままでいいのか不安で…」の言葉に、友人がくれた助言が私の転機になりました。
友人が通うエステサロンで働くエステティシャンは子育て中のママばかり。みんな自分の時間を優先しながら働いているということ。
「接客業で自分の予定を優先できるの?」正直、最初は半信半疑でした。
しかし実際に話を聞いてみると、フリーランスのエステティシャンとして子どもや家族の予定を最優先にして、収入も得ているママがたくさんいたのです。
なによりも、話をしてくれたママエステティシャンのみなさんが本当に楽しそうにキラキラと働いているのが印象的でした。
未経験からエステティシャンに
それまでの私は、美容のお仕事は未経験。本当にできるのかなと不安ももちろんありましたが、先輩ママエステティシャンに支えられながらスクールに通い、エステティシャンの資格を取得しました。
しばらく正社員との仕事と並行して続けながら、2年経ってエステティシャン一本に。今では正社員時代よりも収入が増え、時間に余裕が生まれました。
まさに私の人生が変わったのは、資格を取得して仕事に活かし始めたからです。
人生のやり直しを目指す転職や独立に有利な資格3選
これまでの人生をやり直しできるほどの影響力がある資格を、3つピックアップしました。
- 行政書士
- 社会保険労務士
- 中小企業診断士
上記の資格はすべて国家資格。どれも取得難度は高く、膨大な勉強時間や、場合によっては独学だけでなく対策講座の受講なども必要になるでしょう。
以下より、各資格の特徴や合格率を解説します。
行政書士
行政書士は、都道府県庁や市役所、区役所などをはじめとした官公署に提出するための書類を代理で作成・提出・手続きする職業です。行政書士法に基づき、官公署への提出書類を作成できるのは行政書士の資格を保有している人だけです。
難度の高い国家資格の1つですが、学歴や年齢といった受験資格が定められておらず、誰でも受験できます。
仕事内容 |
・契約書などの書類作成の依頼を受け、代理人として作成する ・書類作成のための情報収集 ・遺言書作成の相談 ・事業立ち上げ時の依頼対応 など |
メリット |
・受験資格がなく誰でも受験できる ・資格取得し経験を積んだ後に独立も可能 ・相談内容が幅広く、オンライン相談もできる |
向いている人 |
・文書作成スキルが高い ・人の話を聞くことが好き ・専門的な内容をかみ砕いて説明できる |
年収 |
551万円 |
社会保険労務士(社労士)
社会保険労務士は、企業の「人」に関する業務のスペシャリストです。雇用保険や社会保険の手続きや、給与・賞与に関する業務など企業の労働環境を整える専門家として働きます。
人を雇うことで発生する総務や人事業務を、一手に引き受けて企業の負担を軽くするのが社労士の特徴です。
仕事内容 |
・雇用保険や社会保険の書類作成や提出 ・就業規則や賃金台帳、労働者名簿などの作成 ・助成金の相談対応 ・年金の相談対応 など |
メリット |
・企業が存在する限り仕事が無くならない ・資格取得後、独立して働ける ・社労士として働いている人が少なく、希少価値が高い |
向いている人 |
・人の話を傾聴できる ・常に最新の知識を得ようとする |
年収 |
947万円 |
中小企業診断士
中小企業診断士とは、その名の通り中小企業の経営者から依頼され、その企業の経営状況を調査し改善提案をするコンサルタントのことです。外部の目線で企業を見るため、企業の問題点を冷静に洗い出すことで、健全な経営に導いていきます。
中小企業の生き残り競争は激しく、また従業員の就業に関する満足度や企業とのあり方など、経営者の悩みが多様化しています。企業経営のドクターとしての働きが、中小企業診断士に求められるでしょう。
仕事内容 |
・賃借対照表や損益計算書などを確認する ・経営する上での問題点を明確にする ・社内外の資料を分析し、課題解決のための提案をする など |
メリット |
・企業の経営上の悩みが多様化するに伴い、コンサルティングのニーズが高まっている ・独立だけでなく、正社員としての求人も多い |
向いている人 |
・洞察力に優れ、的確に判断できる ・良いことも悪いことも臆さずにはっきりと伝えられる ・論理的思考が得意 |
年収 |
947万円 |
再就職に有利な医療・福祉の資格3選
結婚や子育てを機に、一度は退職したけれど再就職を目指したいという方におすすめの、医療・福祉系の資格を3つピックアップしました。
- 登録販売者
- 介護職員初任者研修
- 保育士
上記の資格に共通する特徴は「資格を持っていることで再就職が有利になる」という点。
どれも求人数が多く、需要の高い職業のため資格を持っていることで採用を優遇される可能性があります。
それぞれ解説します。
登録販売者
登録販売者とは、市販されている医薬品を販売するためのプロのことです。薬局やドラッグストアなど、私たちの身近なところで活躍しています。
市販される医薬品を販売できるのは「薬剤師」と「登録販売者」だけ。薬の成分や服用時の注意点など、一般の人がわからないことに対して丁寧に対応します。
仕事内容 |
・第2類、第3類医薬品の販売 ・薬に関する質問への回答や相談対応 ・店舗での勤務の場合はほかの商品の品出しやレジ対応 など |
メリット |
・薬局やドラッグストアなど働ける場所が多い ・正社員だけでなくパートやアルバイトなど求人が多様 |
向いている人 |
・質問に対して丁寧に対応できる ・常に新しい知識を身につけようとする ・マルチタスクが得意 |
年収 |
361万円 |
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、高齢者や障がい者の方の介護をするための知識を身につけた証となる資格です。介護の基礎から現場で活かせる実践的な技術まで、包括的に学びます。
高齢化社会によって、デイサービスやグループホームなどの介護施設はますます需要が高まっています。求人数も多く、資格を保有していることで再就職に有利と言えるでしょう。
仕事内容 |
・食事や入浴、排せつなどの生活を支援する ・レクリエーションやイベントの企画、実施 など |
メリット |
・需要が高く、求人数が多い ・正社員だけでなく、パートなど働き方が多様 |
向いている人 |
・困っていることに気づいて率先して動ける ・サービス業が好き ・体力に自信がある |
年収 |
390万円※「訪問介護員/ホームヘルパー」として |
保育士
保育士は、保育園や幼稚園などで0歳~6歳の子どもを預かり、お世話をする職業です。専門学校や短期大学で資格を取得し、就職する方も多くいらっしゃいますが、子育てが一段落し子育て経験を活かして働きたいという方もいます。
保育士資格は、通信講座で学んで取得することも可能です。子ども好きの方にもおすすめの職業です。
仕事内容 |
・安全を確保しながら乳幼児の保育を行う ・行事の企画、運営 ・保護者への連絡 など |
メリット |
・子育て経験を活かして働ける ・保育士資格を保有していない場合よりも給与が高いケースが多い |
向いている人 |
・子ども好き ・行事やイベントなど新しいことを企画するのが好き ・臨機応変に対応できる |
年収 |
396万円 |
自宅サロン開業を目指せる施術の資格3選
子育て中のママの場合、自宅で開業できるような資格を目指すのもおすすめです。自宅開業なら通勤時間も必要なく、家族や自分のスケジュールを優先しながら働けます。
専門知識が必要ですが、未経験の方でもチャレンジしやすいのが特徴です。以下3つの資格を紹介します。
- エステティシャン
- パーソナルカラーアナリスト
- ベビーマッサージ
エステティシャン
エステティシャンは、お客様の顔や体の悩みに寄り添い、施術によってお悩み解決に導く仕事です。フェイシャルエステやボディエステなどどちらかに特化したり、アロマテラピーやリンパドレナージュなど、ほかの技術と組み合わせることもできますよ。
専門学校で学ぶと決して安くない学費が必要ですが、社会人向けスクールや単発講座などを受けられる学校もあります。
仕事内容 |
・肌悩みを聞いて、適切な施術をする ・痩せたいお客様に対してボディトリートメントなどを行う ・場合によっては食事や生活習慣などの指導もする など |
メリット |
・全身の美容知識を身につけられる ・自分のスキルをお客様に直接提供できる ・定年に関係なく働ける |
向いている人 |
・接客業が好き ・美容の知識に敏感 |
年収 |
320万円 |
パーソナルカラーアナリスト
パーソナルカラーアナリストとは、お客様に似合う色(=パーソナルカラー)を診断し、ファッションやメイクの提案をする職業です。近年、10代や20代の若い世代を中心にトレンドになっています。
美容専門学校でも学べますが、パーソナルカラーアナリストの養成専門スクールではパーソナルカラーコンサルティングに特化してスキルを身につけることができます。
仕事内容 |
・ドレープと呼ばれる色の布を使用してお客様に似合う色を診断する ・似合う色のコスメやファッションを提案する など |
メリット |
・狭いスペースでも始められる ・自分の好きなことを仕事にできる |
向いている人 |
・メイクやコスメ、ファッションが好き ・分析が得意 ・言葉で説明するのが得意 |
年収 |
342万円 |
ベビーマッサージ
ベビーマッサージは、赤ちゃんとのスキンシップを通して、心身の健やかな成長を促すための施術です。自分の子どもに施術できるようになるほか、講師として、赤ちゃんを育てるママにベビーマッサージの方法を伝えることもできます。
民間資格が多数あり、認定している団体の方針や学習費用などから、学ぶ資格を決めるのもおすすめです。
仕事内容 |
・赤ちゃんの体をケアする ・正しいトリートメントやスキンケアの方法を伝える など |
メリット |
・赤ちゃんだけでなくママのケアにもなる ・ベビーマッサージを教える講師を目指せる |
向いている人 |
・赤ちゃんとの触れ合いが好き ・ママ同士のコミュニティーが楽しい |
収入 |
1回のレッスン費用500円~5,000円など差がある |
自宅サロン開業におすすめのジャンル紹介はこちら
自分に合った資格を探す3つのポイント
国家資格や民間資格など、数多くある資格の中から自分に合う資格を見つけるには、以下の3つのポイントを考えるのがおすすめです。
- キャリアやスキルを棚卸する
- 好きなことや趣味を振り返る
- ライフスタイルを整える
資格を取得して仕事や収入アップに繋げたいと考えるなら、自分に合った資格を見つけるのが近道です。
なぜなら、資格取得には少なからず勉強時間が必要になるため、これまでの経験を活かせると学習時間を短縮できるからです。
ここからは、各ポイントを解説します。
ポイント1.キャリアやスキルを棚卸する
自分に合う資格を見つけるときに考えるとよいのは「キャリア」やすでに身につけている「スキル」です。
就労経験がある方の場合は、簡単でもいいので「職務経歴書」を作成してみましょう。これまでの仕事経験を振り返り、どんな業務を行ってきたかを客観的に見ることができます。
経験のある業種に近い資格なら、働きながら身につけた予備知識があるかもしれません。予備知識を持っていると資格のための勉強に活かせるでしょう。
キャリアを振り返ると、身につけてきたスキルも見つけることができます。
スキルとは、わかりやすい資格だけではありません。例えば以下もスキルの1つです。
- 事務職で電話やメールで顧客対応をしていた:コミュニケーションスキル
- 仕事の進め方を考えて日程を決めながら作業した:スケジュール管理スキル
- 従来のマニュアルをブラッシュアップした:資料作成スキル
自分のスキルに近い資格なら、勉強する際にもイメージしやすく学習に取り組みやすいでしょう。
ポイント2.好きなことや趣味を振り返る
キャリアやスキルと同様に、自分の「好きなこと」や「趣味」を振り返るのも、自分に合う資格を見つけるのにおすすめです。
例えば動物が好きな方なら「愛玩動物飼養管理士」や「ペット介護士」など動物のお世話に関する資格があります。
料理が趣味の方なら「食生活アドバイザー®」や「食育インストラクター」など食に関する資格がありますよ。
「好きこそものの上手なれ」とも言うように、自分の好きなことなら多少の困難も乗り越えられるかもしれません。
「勉強は得意じゃない」「机に向かうのが苦手」という方も、好きなジャンルや趣味でやっていたことならポジティブに学習できるでしょう。
ポイント3.ライフスタイルを整える
ライフスタイルを整えることが、自分に合う資格を見つけるのにおすすめな理由は「どれだけの学習時間を確保できるか」がわかるからです。
資格を取得するための勉強時間やスケジュールは、資格の難易度によって異なります。
もし自分が予備知識もなく合格率1桁の難関資格を目指すのであれば、並大抵の努力で合格するのは難しいでしょう。
どんな資格にせよ、勉強や試験対策のための時間が必要です。ライフスタイルを整えて、学習時間をどれだけ確保できるのかが明確になれば、どのくらいの難易度の資格を目指すか検討できる材料になりますよ。
資格は人生を頑張る自分の味方!目的と目標を決めて取り組もう
本記事では、30代子持ちの女性におすすめの資格をジャンルごとに紹介しました。
資格によって取得難度は異なり、それに伴って確保するべき学習時間も変化します。これまでのキャリアや身につけているスキルを振り返って、予備知識がある資格なら一般的な勉強時間よりも短く合格を目指せるかもしれません。
また、資格はあくまで自分の人生を豊かにするための「手段」の1つです。今の自分がどんな資格を得て、どんな人生を歩みたいのか「目的」と「目標」を明確にすることが、今後の道しるべになってくれるでしょう。
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